伊藤 樹史 著
B5判／376頁

自律神経系を理解することは大変難しく、いくら繰り返し勉強してもいつも同じレベルの理解に戻ってしまう。また痛みによる症状は自律神経症状そのものであり、自律神経系と痛み問題は切り離して学習することはできない。そこで、自律神経の基礎的知識を理解して、実際に利用できるようにわかりやすく書き上げたのが本著である。また針治療の作用についても自律神経の話と関連を持たせながら解説。

［おもな内容］
交感神経と体調
脊髄と内臓神経（交感神経系）の連絡路
東洋医学と西洋医学の科学の進歩
痛みと自律神経の関わり
自律神経症状は全て不定愁訴
内臓の痛みは体表に関連痛を出す
交感神経ブロックの効果
帯状疱疹の神経地図、それはデルマトーム
内臓神経と脊髄神経との交流
中枢での自律神経ネットワーク
血管の拡張と収縮について
経絡現象と軸索反射
自律神経の遠心路と求心路をたどる
からだにしくまれている鎮痛のしくみ
東洋医学での得気と阿是穴
針の生理的・薬理的作用
針鎮痛の新しい考え
痛みの原因と針の適応
慢性痛患者の術後痛の遷延
ストレス状態とからだの反応
従来の痛みの外側脊髄視床路は旧理論になるのか
からだのしくみと五行説の正しさ
全身の痛みの分類
東洋医学の研究とEBM
古代に学ぶ蘇生術
古兪穴・募穴と新デルマトームの一致性の検証
ツボは全ての自律神経症状に効果がある
太古から足太陽膀胱経（兪穴）を介して内臓の体性−自律神経反射を理解していた　他