養生思想の歴史をまとめた同書の日本篇。古くは奈良時代の『古事記』『日本書紀』から中世（鎌倉・室町時代）〜『古今養生録』『養生訓』など江戸時代の文献、養生書における記述を中心に、禅僧や民間信仰とのかかわり、養生の歴史と変遷を辿っていく。

〈おもな内容〉
第１章　古代・中世の書からみた養生
　　　　　『古事記』／『日本書紀』／『続日本紀』／『日本後紀』
　　　　　『続日本後紀』／『日本三代実録』／『令義解』／『延喜式』
　　　　　『日本国見在書目録』／『医心方』
　　　　　古代・中世後期までの養生の総括
第２章　禅僧たちと養生
　　　　　『喫茶養生記』（栄西）／『正法眼蔵』（道元）
　　　　　『正法眼蔵随問記』（懷弉）／『結縄集』『医説』『旅枕』（沢庵）
　　　　　『遠羅天釜』『夜船閑話』ほか（白隠）／禅と中国医学
第３章　江戸時代の養生
　　　　　江戸時代の養生書／『古今養生録』／『養生訓』（貝原益軒）
　　　　　『養生訓』（三浦梅園）／『旅行用心集』／江戸時代の養生書の刊本
第４章　養生と民間信仰
第５章　日本の養生の変遷
　　　　　古代（奈良・平安時代）／中世（鎌倉・室町時代）
　　　　　近世（江戸時代）／現代について

付録　　飲食養生鍳／房事養生鑑／脳老化度テスト／心理老化の自己テスト